【学生集客】学校広報ご担当者さま必見!オープンキャンパスで学生集客ができるWebマーケティングのコツ。

我々はこれまで、さまざまな学校さまの支援をしてきました。
高校・専門学校・短大・大学、または学習塾や社会人向けの資格スクールもあります。それらの学校さまのお悩み事はどこも、学生集客に不安があるというものでした。
皆さまご存じの通り、今は少子化の時代です。そのため、少ない学生さんを多くの学校で取り合うという状況が起きています。学生に自校の魅力を知ってもらうために様々な施策を打つわけですが、その中でも重要度の高い施策が、オープンスクール・オープンキャンパスです。
HPの情報だけを頼りに入学願書を出してもらうのは、ハードルが高く難しいです。

ですのでまずハードルの低いオープンキャンパスに参加していただいて、学校の雰囲気などを感じて気に入ってもらうという作戦です。学生集客にはこの、オープンキャンパスは欠かせない施策です。
そこでこの動画では、学生さんにオープンキャンパスに申し込んでもらうためには、どんなマーケティング施策を打てば良いのかについて、ご説明します。

学生集客のセオリー

具体的な手法をお伝えする前にまず、学生集客のセオリーをご説明します。
とても大きな予算や長い準備期間、人員も充分に用意できる、なんて学校さんはまずありません。
通常は、予算や時間などのリソースが非常に限られています。
ですので、さまざまな施策候補の中から、最も優先度が高い施策は何なのか?を考え、そこから優先して、予算や時間を投下していかなくてはいけません。

そのためには、「メッセージを誰に届けるのか?」を決めましょう。なぜなら、誰でも彼でもとにかく広く知ってほしいという考え方は、受け手である学生にとって、自分に向けたメッセージであるように感じられないからです。
通常は、地域・興味関心事・年齢や性別など、「誰に?」を分け、それぞれに最適なメッセージを作って届けます。

最優先でアプローチすべき人とは?

では、学生集客において最優先でアプローチすべき人は、どんな方でしょうか?
それは、「オープンキャンパスの情報を “いま探している” 人」いわば「今すぐ学生」です。

いま探している、つまり検索をしている人というのは、自分が何の情報が欲しいのかが分かっていてかつ、今その情報が欲しいという状況にある人です。
ですので、今すぐ学生は情報に対してのモチベーションが非常に高く、その方に今ページを見てもらえれば、オープンキャンパスへの参加申し込みをしてくれる可能性が高いのです。

そして、検索をしている人にアプローチするために最も効果的な施策が、SEO対策と検索広告です。SEOの話は長くなるので、今回は検索広告の話をします。

検索広告とは

検索広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索をした人に表示される、このようなテキスト形式での広告です。

先ほども申し上げましたように、検索広告はモチベーションの高い今すぐ学生や保護者の方へもアプローチできる、とても効率の良い広告手法です。

しかしながら、学生集客で検索広告を出している学校さんにお会いしたことはほぼありません。皆さんInstagramやTikTokなどの、SNS広告ばかり出しています。
SNS広告が悪いと言っているわけではありません。年齢や地域を絞って、狙った学生さんに広告を見てもらえるでしょう。
しかしSNS広告は、学生さんが暇つぶしにスマホを見ている時に、しかも広告に対して受け身の姿勢で接触します。いわば「そのうち学生」向けの広告手法なのです。

情報に対してのモチベーションが高くない時に、「ウチの学校の広告を見て」と言っても、「ちょっと今はオモシロ動画を観てるからまた今度ね」と思われてしまうので、なかなか難しいです。
それよりも、学生さん側から情報を前のめりに探している時に接触できる検索広告の方が、申し込みにはつながりやすいのです。

リターゲティング広告

検索広告とセットで実施したい広告についてご紹介します。
皆さんは、どこかのHPを見た後で、しばらくそのHPの広告をよく目にするなぁ・・・という経験はありませんか?

それはリターゲティング広告と言って、HPに一度来てくれた方に、一定期間学校の広告を見てもらえるという仕組みです。

HPに来たからと言って、すぐにオープンキャンパスに申し込んでくれるとは限りません。
ほとんどの方は、HPを見てもいったん帰ると思います。
そこでこのリターゲティング広告を使い、1,2週間、期間は自由に決められますが、繰り返し自校の広告を見てもらい、名前を覚えてもらったり、またHPに来てもらったりできます。
このリターゲティング広告も、検索広告に並んで効果が高い広告手法ですので、ぜひ実施して下さい。

一点注意があります。実はリターゲティング広告は近々使えなくなる広告手法です。
効果が高いのでひとまず直近では使いつつ、使えなくなった頃にまたこの塾コンテンツで代替案をご紹介します。

ページ側の改善

広告を出すだけでは、HPに来てもらうことはできても、オープンキャンパスの申し込みにはつながりません。
学校のホームページ内に、オープンキャンパスの特設ページを作って下さい。
そして広告からは必ず、直接そのオープンキャンパスの特設ページに飛ぶようにしてください。

またオープンキャンパスの特設ページは、基本的には「もうこのページだけ見れば必要な情報が全て分かる」という状態にしてください。
学校概要はここをクリックすれば載ってます、地図はこっちのページに載ってます、学科紹介はこっちとこっちです、というのは良くありません。

あっちこっちのページを見て回らないと情報が集まらないという状況は、学生さんにとってかなり負担が大きいです。
せっかく来てくれた学生さんが迷ってしまったり、情報を取りこぼしてしまったりしがちです。
学生さんをおもてなしの心で迎え、この特設ページだけで必要な情報は全て分かる、という状態にしてください。
それではオープンキャンパス特設ページに必要な各項目を説明していきます。

1. メインビジュアルと「オープンキャンパス受付中」のコピー

これが何のページなのかがひと目で分かるようにしてください。

2. オープンキャンパスの実施概要

これは本題に入る前にワンクッション入れる挨拶文のようなものです。例えば、「各コースの体験授業や何々ができるイベントです、ぜひお申込み下さい」のような軽い導入メッセージです。

3. 日程

多くの学校さんでは、オープンキャンパスは1回だけではなく何度か開催すると思います。予定されている全ての日を記載し、終わったものは打ち消し線などで消してください。 終わったものは打ち消し線などで消してください。

4. 自校の紹介・特徴

例えば何年に設立され、どんな校風で、何が学べるか、といった感じのメッセージです。また学科・学部や、クラブ活動などの紹介も入れて下さい。

5. 入学後にどんな日々を送るか

進学というのは学生さんにとって、ワクワクするものである一方で、新しい環境での毎日に不安もあります。
ですので入学するとどんな日々を送るかについて説明があると、安心でしょう。
例えば一日のタイムスケジュールだったり、また年間カレンダーのようなものを置いて、何月は学園祭があります、何月は資格試験があります、何月から就職に向けた活動が始まります、のように、全体の流れが分かるものがあると良いです。

6. 卒業後の進路と実績

学生さんの興味は、学校そのものにもありますが、卒業後に自分の人生がどうなっていくのかも大切です。自校の卒業後は、どういう仕事に就く人が多いですとか、進学率が何%ですとか、そういう実績データを掲載すると良いでしょう。

7. オープンキャンパスのプログラムとスケジュール

ここまでで、学校の概要についてお伝えしました。ここからは、オープンキャンパスの内容についてご説明します。
オープンキャンパスは多くの場合、色んなプログラムで組み立てられています。
何時から何時までは何をします、そのあとどこで何々体験会をします、そのあとは入試説明会をします、といった具合でプログラムの内容とその概要を、できれば写真付きで説明しましょう。

8. 入試説明会の様子

多くの学校さんで実施されている入試説明会。注目度の高いプログラムですので、開催される場合はかならず掲載してください。

9. 個別相談会の様子

オープンキャンパスの時期にもよりますが、進路についてまだ悩んでいるという学生さんも多いです。たくさんの進路指導をしてきた先生が、個別相談会であなたの進路にアドバイスをします、と伝えてください。

10. 校内ツアーの様子

学校にどんな主要施設があるのか、例えば教室や体育館などを、先輩が紹介して回る形で掲載しましょう。

11. 先輩からの声・参加者の声またはアンケート

おそらく先輩も、入学前にオープンキャンパスに参加したと思います。
「私も参加した時こういう事を思いました、入学してみてどう思いました、あなたのことを待っていますよ」と、歓迎のメッセージを伝えてください。

12. アクセス

学校の住所と、アクセスルートを地図付きで掲載してください。

13. 申し込みフォーム

オープンキャンパスの申し込みフォームは、「申し込みはこちらから」と別ページに飛ばさず、できればこのオープンキャンパスのページの中にフォームを埋め込む形で掲載してください。
ページを移動するのは、見る側にとって負担なのです。

また入力項目は必要最小限に留めましょう。
学生さんの詳しい情報が欲しい気持ちは分かりますが、入力項目数が多いとハードルが高くなり、離脱してしまいます。
例えば最初から住所は必要なのか、フリガナは必要なのかなど、ひとつひとつ改めて検討しハードルを下げて下さい。

以上がオープンキャンパス特設ページの内容です。
全部掲載するのは難しいかもしれませんが、学生に対しておもてなしの心を発揮し、できる限り情報を出すようにしましょう。
検索広告からは保護者の方もHPに来ますので、保護者の方へのメッセージなどもあるとより良いでしょう。

ざっくりの予算

「広告予算はいくらぐらいかけるべき?」と気になる方も多いと思います。検索広告は、クリックするごとにお金がかかります。
1回あたりの金額は、他校の出稿状況などによるのですが、「地域名+大学+オープンキャンパス」などのキーワードであれば、目安としては1クリックあたり100円ほどです。

10,000円で100クリック(つまり100回訪問)が見込めますので、もし仮に申し込み率が1%だとしたら、10,000円で1件の申し込みが見込めます。
そこから逆算して、20件申し込みが獲りたいなら200,000円、30件なら300,000円と、予算の目安を立てられます。

検索広告の弱点

ここの、検索広告でモチベーションの高い学生さんや親御さんを呼び込むという作戦には、弱点があります。
それは「検索する人が少ないと集客できない」という点です。先ほどのピラミッドの図を再度ご覧ください。

この三角形の面積は、人数を表しています。今すぐ学生は、モチベーションが高い代わりに人数が少ないという特徴もあります。
そのため人口の限られたエリアでは、検索数が少ないためほとんど集客できない、ということになりやすいです。
その場合はそのうち学生の方に向けた、SNS広告などの施策を検討しましょう。ただあくまで優先度としては今すぐ学生、つまり検索からの集客が最も高いことに変わりはありません。

よくある失敗例

最後に、今まで相談を受けた学校さんがよくやっていた、成果の出づらい施策例を4つご紹介します。

1. 効果計測をしない

広告施策は、さまざまなデータが数値として計測できます。いつからいつまでの間に、いくら使ってどれくらいのアクセスがあり、その中から何件申し込みがあった・・・などです。しかしこのデータを計測していない学校さんが非常に多いです。

この数字が分からないと、効果があったのか無かったのか分からず継続判断ができない、ということになりがちです。
ですので必ず、申込件数のデータが取れるように、配信開始前に計測環境を整えてください。

2. ひとつの広告をずっと出し続ける

インターネット広告は、色んな広告を同時並行で配信できます。
たとえば3種類の広告を作って、成果の良かったものだけを残すとか、またそれをベースにさらに良い広告を作ってみる、などが有効なのですがほとんどの場合、ひとつの広告しか作らず、しかもそれを期間中ずっと出し続けています。

これではインターネット広告の良いところを全く活かせません。

3. 最初から「そのうち学生」にアプローチしてしまう

先ほども申し上げましたが、InstagramなどSNS広告は、それほどモチベーションの高くない方に広くアプローチする手法です。
それ自体は悪いことではありませんが、検索しているモチベーションの高い学生さんへアプローチすることが、優先度としては先です。

よく、「Instagram広告を出してアクセスや表示回数は増えたらしいけど、申し込みにはつながらなかった」というお話を聞きます。
でもそれは、SNS広告がモチベーションの高くない、そのうち学生にアプローチする広告手法である、という事を考えると、当然のことなのです。

4. 最初から動画広告を出す

さらにSNSやYouTubeに動画広告を出したが上手く行かなかった、というパターンも多いです。
これは、先ほどのそのうち学生にアプローチしたからという理由に加え、動画広告の特徴も大きく影響します。
最近はショート動画が流行ってまして、学生さんの見ているタイムラインには、無限に面白い動画が流れてきます。

ですので、パッと見て興味を惹くような動画の構成でないと、簡単にスキップされてしまうのです。
ポイントとしては、最初の1秒以内に大切な事を伝える事。オープンキャンパスへの申し込みであれば「いつどこでオープンキャンパスやります」というメッセージです。
動画広告をやるのであればこれを最初のド頭に伝える、そういう構成の動画広告専用の動画を作って下さい。
学校の紹介動画が手元にあっても、ゆっくりした起承転結構成の動画は見てもらえませんので、使い回さないでください。

まとめ

年々厳しくなっていく学生集客。
他校に負けないオープンキャンパス申し込みを獲得するためには、

  • オープンキャンパスのページの内容を充実させること
  • 検索広告を出しそのページに集客すること

の2つです。 でお伝えしたことを実践して頂いて、学生集客を成功させてください。