SEOに強い文章を書こう

SEOに強い記事の作り方

これまで、検索から多くの流入を得るためには、お客さんが知りたい情報を返すページを作りましょうとお伝えしてきました。
「ページを作る」という作業は、2つのステップに分解できます。
「何を書くか?」と「どう書くか?」です。

皆さんはおそらくページ、文章を書く時、「どう書くか?」をすごく一生懸命考えるのではないでしょうか。
「見事な言い回しで読む人になるほど!と思ってもらえるような、上手い文章を書くにはどうしたら良いだろう?」と思っていませんか?
確かに「どう書くか?」を考えることは大切です。せっかくページを作るわけですから、読んだ人の役に立って欲しいです。
しかし実は、まず考えるべき事は「何を書くか?」の方なのです。
まず「何を書くか?」を決め、それについて「どう書くか?」必ずこの順番で考えて下さい。
「何を書くか?」を外してしまうと、そもそも検索から人が来ませんので、人が感心するようなことを書いたとしても誰にも読んでもらえません。

ページを作る時、あなたが言いたいこと、伝えたいこと、アピールしたいことなどあるとは思うのですが、少なくともマーケティングの世界ではそれは後回しです。
お客さんが検索している情報に対してその回答となるページを作るために何を書けば良いのか?を知る方法を、具体的な例を交えながらお伝えします。

この記事では、あなたの会社がパーソナルトレーニングジムを運営しているとし、「パーソナルトレーニングジム 大分」での上位表示を目指す例をご説明します。

大まかな手順は以下の通りです。

  • 中心となるキーワードを決める
  • ツールで関連語句を洗い出す
  • 関連語句をグループにまとめる
  • グループごとに記事を書く

では実際にやってみましょう。

1. 中心となる語句(キーワード)を決める

まずは最も重要で中心となる語句を決めます。
多くの場合それはビジネスのジャンル名か、またはビジネスのジャンル名+地名でしょう。
この場合は「パーソナルトレーニングジム」とします。

パーソナルトレーニングジムのイメージ パーソナルトレーニングジムとは、会員さんにトレーナーさんが付きっきりで個別指導してくれるジムです。
その会員さんごとに目標を決めて最適なメニューを組んだり、食事指導があったりもします。
そのため一般のスポーツジムよりも会費が高いです。

中心となる語句を軸に、お客さんがどんなことを探しているのかを知る必要があります。
以前「お客さんが知りたいことを書こう」の回で、GoogleサジェストやYahoo!知恵袋などを使うと良いでしょう、とお伝えしました。
確かにこれらはとても役に立つ情報ではあるのですが、ページを作っていくとなると情報が若干少なく、全体の見通しが立てづらいです。
そのため検索語句を100以上くらいは一気に取得できるツールを使いましょう。

2. ツールで関連語句を洗い出す

次にその中心となる語句が、他にどんな語句と一緒に検索されているか、ツールを使ってそのリストを洗い出します。
お客さんがパーソナルトレーニングジムについてどんなことを知りたいのか、関連キーワードを洗い出す「ラッコキーワード」という無料のツールを使います。
「パーソナルトレーニングジム」と入力しますと、このように関連語句のリストが表示されます。

ラッコキーワードの検索例
画面右上に「CSVダウンロード」というボタンがありますので、これをクリックすることで、エクセルで開けるCSV形式で一覧をダウンロードします。

今回は644もの関連語句がダウンロードできました。
多すぎて思わずひるみそうになりますが大丈夫です。

ほとんどが「目黒」「心斎橋」などの地名だったり、他の店舗の名前だったりします。
まずはそういった、あなたのビジネスとは関係の無い語句を削除していきます。

こういう時の簡単なテクニックとして、ひとつひとつ消していくと大変です。
要らない語句の右端の列に、aとか1とか何でも良いので目印を付けておき、後で並べ替えてまとめて消すと楽でしょう。
5分くらいでササッと目印を付け、94の検索語句が残りました。

ラッコキーワードの検索ワードの除外

そしてその関連語句ごとに、ページを作っていきます。
しかし関連語句は94もありますので、それらひとつひとつに対してページを作るのは大変すぎて無理です。
また同じ意味を持つ語句もあります。
「おすすめ」「オススメ」は同じですし、「クチコミ」「評判」「レビュー」も似たような意味です。

そこで、これらの語句を検索意図でグループ化します。

3. 関連語句をグループにまとめる

検索意図とは、お客さんが何の情報を探しているか?という意図のことです。
そして、ひとつの検索意図(つまりグループ)ごとにひとつのページを作っていくのです。
検索語句の文字が異なっていても、結局探している情報が同じであれば、それは同じ検索意図と考えて同じグループにします。

これをやると、ジャンルにもよりますが5~10ほどのグループができます。
そしたらその各グループのテーマについて、1グループ1ページで文章を書きましょう。

5分くらいでグループ化できました。
それぞれのグループごとの検索意図は次のようなものです。

グループのマインドマップ
  • 「選び方」グループ:パーソナルトレーニングジムをどんな基準で選んだら良いか分からない。
  • 「開業」グループ:開業するための情報を探している(今回は対象外です)。
  • 「クチコミ」グループ:実際に通ってみた結果どんな感じだったのか、他の人の感想を知りたい。
  • 「女性」グループ:女性は女性専用のジムや女性トレーナーを探している場合があるようです。
  • 「ダイエット」グループ:通うことで健康になるか?痩せられるか?
  • 「違い」グループ:フィットネスクラブや他のジムなどと、どのように違うのか?
  • 「値段」グループ:パーソナルトレーニングジムは一般的にジムとしては月額会費が数万円と高価ですので、大体いくらぐらいのものなのかを知りたいです。

グループ化できるのは以上ですが、ひとつずつしか無くとも大切な検索語句がたくさんあります。
食事:通っている間どのような食事が望ましいか?または食事指導があるジムを探しているかもしれません。
頻度:適切な頻度が週1なのか2なのかを知りたいようです(会費にも大きく影響しますし)。
服装:ジムに通うためにどんな服装が望ましいか?手持ちのウェアでも大丈夫そうか?
キックボクシング:パーソナルかキックボクシングかで迷っているのだと思います。

4. グループごとに記事を書く

他にも色々ありますが、パーソナルトレーニングジムを探している人は、このような情報について知りたいと思っているようです。
あとはこれらのテーマについて、あなたの経験や知見を活かしたページを作って下さい。
1ページに色々と混ぜて書かず、必ずひとつのグループやテーマについて、1ページずつ分けて作って下さい。
それにより「パーソナルトレーニングジム ダイエット」で検索した時に、あなたの作ったダイエットのページが表示されやすくなりますし、「選び方」の場合は選び方ページが表示されやすくなります。

読みやすい文章の書き方はここでは説明しませんが、各ページの文字数は、少なくとも1,000字以上は書いて下さい。
特にGoogleが何文字以上書きなさいと言っているわけではありませんが経験上、きちんとページを作ると自動的に大体1,500~2,500文字くらいになります。 (参考までに、このページは2,600文字ほどです)

しかしだからと言って、検索意図に関係の無い文章で水増ししても、単に読みづらくなるだけです。
毎ページの冒頭に「こんにちは!〇〇ジムの誰々です!近ごろは寒くなりましたね」などと入れても、SEOとしての効果は全くありません。
大切なのは、ユーザーの知りたい事を返すことであって、意味の無い文章で文字数を稼いだり画像を差し込んだりして記事としての体裁を取り繕うことではありません。

以上です。 「何を書いたら良いか分からない!」という方にとって参考になれば幸いです。