マーケティングとは何か?を理解しよう

マーケティングとは何か?を学ぼう

マーケティングって何?

突然ですが質問です。
マーケティングとは何でしょうか。

・・・そう尋ねられて、「マーケティングとは〇〇です」と答えられるのは、普段からマーケティングの仕事をしている人くらいのものです。

そもそもマーケティングと言っても、その人の立ち位置やビジネスの状況などによって、その答えはさまざまです。
ですのでこのページでは、広く誰にでも当てはまるマーケティングの定義、その最大公約数的なものをご説明します。
これがなぜ大事なのかというと、今後マーケティング施策の取り組みをする中で、きっとあなたのアイデアの助けとなると確信しているからです。

「マーケティングとは何か?」について、マーケティングの本にはこのように書かれています。

マーケティングとは、顧客ニーズや顧客満足を中心におきながら「買ってもらえる仕組み」をつくる活動である。
※「MBAマーケティング(グロービス経営大学院著)」より引用

素晴らしい定義だと思います。
ただちょっと難解で抽象度が高いため、これをそのまま現場で役立てるのは少し難しそうです。
もう少し簡単で、もっと多くの人に理解してもらえる言い回しでご説明します。

マーケティングとは「誰に?」を決めること。

マーケティング活動の最初の一歩は、まず相手を誰にするのか?を決めることです。
これはつまりあなたがこれから、世の中で何を欲しいと思っている・どんな事で困っている人を相手にビジネスをするのか?を決めましょうということです。

なぜ「誰に?」を決める事が、そんなにも大切なのでしょうか?
それを理解するためには、市場(マーケット)が何によって構成されているのかがヒントになります。

市場は、自社・競合・顧客の3つによって構成されています。
しかしこの3つは対等ではありません。
まず顧客の重要度が最も高く、自社と競合はそれに次ぐ位置にあるのです。

なぜかと言うと、顧客が変わると顧客が求めているものが変わるからなのです。
顧客が求めるものが変われば、それに対して自社が提供すべきサービスが変わりますし、また同時に競合も変わります。

例えば青汁を販売するとします。
この時に最初に考えるべきは、誰向けに商品を提供するか?です。

「青汁なんだから、青汁を飲みたい人を顧客にするに決まってるでしょう」と思ってはいけません。
「青汁を飲みたい人」というのはあまりにザックリしすぎていて、これでは的が絞れません。
青汁を飲む理由は人によって様々です。
その理由を細かく分け、どれかひとつの人に熱烈に好かれるサービスを提供すべきです。

青汁が初めてという方向けに飲みやすい味にするか、それとも忙しくて野菜が摂れない社会人向けにするか、またはダイエット向けにして女性に好まれるようにするか、苦くても全然OKという青汁ガチ勢向けという路線もあるでしょう。
それによって、製品の内容・パッケージデザイン・ホームページでの訴求内容などが全然変わってきます。
また同時に、考えなくてはいけない競合の製品も変わってきます。

このように、まず「誰に向けて製品を提供するのか?」を考え、そこに合わせて自社製品の組み立てと競合調査をするのです。
だから私は、「マーケティングとは『誰に?』を決めることです」と主張するのです。

自社を基準にしたものはセールス

マーケティングと逆の概念とは、セリングです。
セリング、つまりセールスです。

セリング・セールスとはご存じの通り、自分の手元に商品やサービスがあり、それを相手に売るための活動のことです。
自分から顧客に対してアクションを起こすので、行動の主体は自分にあります。

一方マーケティングでは、まず顧客を決め、その顧客が欲しいものが何なのかを考え用意します。
今あなたがそれを持っていないとしても、顧客が欲しいものをわざわざ用意するのです。
そして顧客が欲しくなったタイミングが来た時、あなたのお店で買ってもらえるように準備しておくのです。

これがマーケティングの施策です。
セリングとは逆で、行動の主体は顧客にあります。

つまりセリングは、売るための活動。逆にマーケティングは、買ってもらうための活動です。

ただ実際は、セリングとマーケティングが、必ずしもくっきり分かれているわけではありません。
セリング寄りのマーケティングや、マーケティング寄りのセリングなどもあります。
しかし基本的な考え方としては、これで良いでしょう。

マーケティングとは何か?まとめ

マーケティングとは、「誰に?」を決める事です。
市場の中にいる人を細分化し、その中からどんな属性の人がどんなものを欲しがっているのかを調べ、それを提供しましょう。